『TOKYO DIGICONX』レポート
注目の5Gパビリオンブース紹介
2026年1月8日(木)から10日(土)までの3日間、東京ビッグサイトにて「TOKYO DIGICONX(トウキョウ・デジコンクス)」が開催されました。
XR、メタバース、AI、そしてWeb3といった先端技術が一堂に会した本イベントは、前身である「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」から名称を刷新。単なる技術展示にとどまらず、クリエイターエコノミーの創出や具体的なビジネスソリューションへの昇華を目指す場として賑わいました。
今回はイベント初日の模様を振り返りつつ、特に通信業界から注目の集まった「5G パビリオン」の展示内容を中心にレポートします。
技術の「実用化フェーズ」を印象付けた3日間
今年のTOKYO DIGICONXは、180社以上の企業が出展。会場では、エンターテインメント用途だけでなく、産業用メタバースや生成AIを活用した業務効率化ソリューションなど、B2B領域での具体的な活用事例が目立ちました。


これまでの「新技術の体験」から一歩進み、「既存ビジネスへの統合」や「ROI(投資対効果)」を意識した展示が増加傾向にあります。初日から多くのビジネスパーソンが熱心に商談を行う姿が見られ、市場の成熟度が伺えます。
5G パビリオン:スタートアップ企業が集結

会場内では、インフォシティグループが開発プロモーターとして採択された「5G技術活用型開発等促進事業(Tokyo 5G Boosteres Project)」および「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業(Tokyo NEXT 5G Boosters Project)」のエリアである「5G パビリオン」も展開されました。
これらのプロジェクトは、5Gやローカル5G等の次世代通信技術を活用した新しいサービスの開発・社会実装を目的としており、開発プロモーターの支援のもとで成長を続ける企業がその成果を披露しました。
以下、取材することのできた展示内容を概観します。
開発プロモーター
東京都と協働してスタートアップ企業の支援を行う開発プロモーター。
東京というフィールドを活かしながら、5G技術や次世代通信技術を活用し、都民のQOL(Quality of life)向上に寄与する有益な製品、サービス等の開発を行う優れた技術を有するスタートアップ企業を発掘及び支援することで新たな製品・サービスの事業上市を目指します。

高度な開発技術と事業推進力で日本企業のDXの推進するJRCE IDXが実現する、超スマート社会の紹介。様々なパートナー企業の技術が組み合わさったスマートシティプラットフォーム

高精度・網羅的な1.1億IDの人流データを活用するリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」で、実社会の行動をデータ蓄積・AI解析してワンストップで施策を実現

全国各地あらゆる法人とつながる日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」を通じて、次世代通信技術を用いた革新的なソリューションの社会実装を加速
スタートアップ企業
東京都と開発プロモーターによって選定された、次世代通信技術等を活用した製品・サービスの開発を行うスタートアップ企業。

Web3.0技術を活用した非サーバー型機密分散ストレージ「furehako®」で、データに対して極めて高い安全性を確保すると同時に、低コストでのデータ管理を実現

表情、声、会話の間(ま)、文章などを入力情報として、人の心の状態やうつろいを察知し解析する、感情解析AIを紹介

独自のカメラ技術(Visual SLAM)を使った物流倉庫や製造工場向けの屋内測位システムのGuideNSによって、倉庫内のヒトやモノの動きを正確にデータ化し、現場改善を支援

「まち」それぞれが持つ地域資源や伝統文化など、地域の特性に合わせた魅力的なストーリーをベースに、子どもたちが一つのAR絵本を作り上げる体験型コンテンツ「AR絵本ラリー」を紹介

ビルやまちなかのサイネージへ、状況に合わせてリアルタイムに最適な情報を配信するアプリケーション「Horai タウンビジョン」。 災害時には緊急情報に切り替え、安全な避難誘導を支援する

デジタルツイン・AI・スマートグラス・ウェアラブルデバイスを活用した「XRコネクト」で、工場等での属人化しない安定した生産性を実現

ハイパースペクトル技術による社会変革事業「Invisible World」の紹介。人間の目をはるかに超えた色認識(141原色)で、がん細胞を90%以上の精度で識別できることができる

リアルタイムで収集した基地局データを可視化し、AIチャットボットによる状況説明と運用支援を自動で提案する「5G 基地局連携AI可視化サービス」で、通信ストレスゼロの未来を目指す

独自開発された低照度・高感度カメラをフレーム中央に備え、僅かな光を増幅して、デジタル映像としてアイウェアに表示する暗所支援眼鏡 NOZOMi(のぞみ)」を紹介

ローカル5Gのコア一体型基地局を用いたスタジアムDXを提案。NACK5スタジアム大宮にて高画質・低遅延で安定的な映像伝送を実現した実績などを紹介

改ざんや成りすましが事実上不可となるセキュリティを提供する、エビデンス付きデータ管理プラットフォーム「BBc e-LOGI Platform」で、物流でのサプライチェーン全体の信頼性が飛躍的に向上
5Gが解き放つ、最新技術のポテンシャルは「インフラ」から「サービス基盤」へ
5Gパビリオンの各社は、通信そのものをアピールするのではなく、「通信による連携」に焦点を当てていました。これは、技術のコモディティ化が進み、アプリケーションレイヤーでの価値創出が本格化していると言えるでしょう。
5Gという足回りが強固になることで、テクノロジーは実験室を飛び出し、私たちのビジネスや生活の質を劇的に変えるフェーズに入っています。