FutureLab. 「ワット・ビット連携」がもたらす未来
日本のAIインフラ新戦略
2026年2月3日(火) Devcafeにて、FEC・民間外交推進協会様が主催するセミナーイベント、第302回FEC国際研究会『FutureLab. 「ワット・ビット連携」がもたらす未来〜豊かな地域、豊かな日本のための羅針盤〜』が開催されました。
本イベントでは、株式会社ビットメディア / 株式会社SDGs テック 代表取締役社長 高野 雅晴が講師として登壇し、AIの爆発的普及に伴うエネルギー需要の増大に対し、「ワット・ビット連携」の重要性についてを中心に共有しました。
デジタル自立への挑戦
● 「ワット・ビット連携」の重要性
高野氏は、再エネなどの電源がある場所(ワット)にデータセンター(ビット)を配置し、計算結果のみをネットワークで運ぶ効率的なインフラ構想を解説。これにより、数兆円規模の送電コストを抑制し、地域経済を活性化にも繋がると説きました。
● フィジカルAIと日本の勝機
単なるデータの処理だけでなく、製造業やインフラ保守といった「現場(フィジカル)」のデータこそが日本の武器になると強調。海外プラットフォームに依存しない、日本独自のデジタル基盤の必要性を訴えました。
● 福岡県糸島市での実践
実際に高野氏が手掛ける「糸島サイエンスビレッジ(SVI)」の事例を紹介。ローカル5Gや自律分散型のエネルギー供給を組み合わせた、次世代の街づくりの進捗を報告しました。


こういった発表の中で高野氏は、海外の巨大テック企業が提供するAIやクラウドを、高い利用料を払って使い続ける日本の現状を、かつての「小作農」になぞらえ、「デジタル工作人」と定義していました。
- ● AIのニーズが高まるほど、海外へ利益が流出し続ける(デジタル赤字)。
- ● 基盤を他国に握られ、その上での作業(労働)しかできない。
- ● 日本が独自のインフラを持たなければ、未来の富は作れない。
「ただ便利だからと海外勢に頼るだけでは、日本はいつまでも『デジタル小作人』のまま。今こそ、自前の電力と計算資源を持つことで、主権を取り戻すべきだ」と高野氏は訴えます。
ワット・ビット連携の構想については、高野氏と東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長・岡本浩氏との共著による書籍『経営に生かす 生成AIエネルギー論』でも紹介されています。 ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
また、電力グリッドとデジタル・インフラをシームレスに統合する「MESH構想」の実現に向けて、株式会社 MESH-Xも立ち上げています。